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大人気ドラマの予言?合衆国憲法修正第12条

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大人気ドラマの予言?合衆国憲法修正第12条

※本記事はドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のネタバレを含みます

2020年の大統領選はいよいよ佳境に入りました。今回の大統領選挙が異例なのは、11月3日の投票日の直後に結果がわからないかもしれないという指摘が各方面からあることです。
今回の選挙は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの郵便投票が見込まれています。その郵便投票の集計の混乱により、場合によっては法廷闘争に持ち込まれる懸念が高まっているのです。

ドラマでは・・・

2017年のNetflixドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」シーズン5でも大統領選挙の混乱が描かれていました。
この作品は、主人公の下院議員フランク・アンダーウッドが手段を選ばす大統領までのぼりつめていく政治ドラマで、オバマ前大統領安倍前首相もファンという、世界的人気作です。

シーズン5では、大統領選挙が描かれます。

主人公のフランク・アンダーウッド大統領(民主党)は、大統領選挙で共和党のイケメン候補コンウェイに負けそうになります。
そこで、フランクは、テロの脅威をでっちあげ、いくつかの州での11月の一般投票を中止に追い込んだのです。

大統領選挙の仕組みをおさらいすると、11月の投票日は一般国民が選挙人を選ぶ投票日にすぎません。
選ばれた538人の選挙人は12月の選挙人投票に臨み、そして、その選挙人投票で過半数の270票を得た者が大統領となります。
通常は、11月の投票日の直後に、どの候補がどのくらいの選挙人を獲得したかがわかるので、この時点で我々も次期大統領が誰なのかを知ることができます。

しかし、このドラマでは、テロでっちあげにより選挙人を選べない州が出てしまいました。つまり、12月の選挙人投票までに選挙人が決まらない事態になったわけです。当然、誰も過半数の270票を得ることができません

そこで、このドラマでは、まず合衆国憲法修正第12条が適用されます。

修正12条にこう書かれています。

大統領として最多数の投票を得た者の票数が選挙人総数の過半数に達しているときは、その者が大統領となる。過半数に達した者がいないときは、下院は直ちに無記名投票により、大統領としての得票者一覧表の中の3 名を超えない上位得票者の中から、大統領を選出しなければならない。但し、この方法により大統領を選出する場合には、投票は州を単位として行い、各州の議員団は1票を投じるものとする。この目的のための定足数は、全州の3分の2の州から1名または2名以上の議員が出席することを要し、大統領は全州の過半数をもって選出されるものとする。

つまり、選挙人投票で誰も過半数を得られなかった場合は、各州1票の下院投票が行われるのです。

そこで、フランクは下院投票に臨むのですが、どうやら下院投票でも負けそうなので、なんだかんだあって、違う方法で再選されることになりますが、そこはドラマはご視聴くださいということで割愛させていただきます。

郵便投票による混乱

さて、ここまではドラマの話なのですが、今回の大統領選挙では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う郵便投票の増加、そして、その郵便投票の集計をめぐる混乱が予想されています。場合によっては、法廷闘争に持ち込まれる可能性も十分にあります。

もちろん、法廷闘争が選挙人投票までに決着がつく可能性もあれば、各州の州議会が独自に選挙人を選ぶ可能性もあります。その場合は、12月の選挙人投票で、270票を獲得した候補が大統領になります。

しかし、12月の選挙人投票までに選挙人が選ばれなければ、修正12条の出番です。

2000年の大統領選挙に伴う裁判では、12月12日に連邦最高裁が判決を言い渡し、翌12月13日に民主党のゴア候補による敗北宣言が行われたことにより、選挙人をめぐる争いに決着がつきました。12月18日に行われる選挙人投票のわずか5日前の決着でした。

今回の大統領選の選挙人投票は、2020年12月14日です。もし、この日までに法廷闘争の決着がつかなければ、下院の出番となります。

もし、今回、修正12条に伴う下院投票が行われるとしたら、どうなるのでしょうか。実際に下院投票を行うのは、11月に選ばれる新しい下院議員たちですが、とりあえず現在の下院の情勢をもとで確認してみましょう。
現在の下院は、民主党が232議席共和党が198議席です。普通に考えれば、バイデン候補が勝ちそうですが、修正12条をもう一度見てみましょう。

「但し、この方法により大統領を選出する場合には、投票は州を単位として行い、各州の議員団は1票を投じるものとする。」

各州1票なのです。人口が多かろうと少なかろうと、1票です。
例えば、カリフォルニア州は4000万人以上の人口を抱え下院議員を52人送り込んでいます。そのうち、45人が民主党で7人が共和党なので、バイデン候補に1票入るでしょう。一方で、アラスカ州は人口70万人ほどで、下院議員を1人送り込んでいます。その1人は、共和党員なので、トランプ候補に1票入ることになるでしょう。

このような、各州1票のシミュレーションでは、共和党が26対22で過半数を得ているそうです。(注1)なので、もし今回の大統領選とともに行われる下院選が現在と同じような結果になれば、トランプ候補が下院投票で大統領に選ばれる可能性は大いにあるのです。

最後に

当然、このような混乱は、さらなる分断、場合によっては流血をもたらす恐れがあります。ハウス・オブ・カードのような大混乱は、ドラマの中だけで楽しみたいものです。
大きな混乱なく、平和的に次期大統領が選ばれることを強く願います。

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