コラム

売春は合法化すべきである(By のろし)

売春は合法化すべきである

売春の合法化がセックスワーカーを救う

 現在,新型コロナウイルスの流行によって,経済が停滞し,様々な業界から悲鳴があがっています。その中でも,最も大きな影響を受けた業界のうちの一つが性風俗業界です。性風俗という仕事は,お客さんに対して性的サービスを提供するというある種究極の濃厚接触を伴う仕事であり,コロナ禍において売上が落ちるのは当然と言えるでしょう。厳しい世相の中で苦しむ業界ですが,性風俗業界は現在数多くの問題点をはらんでいます。私は,その原因を日本で売春が禁止されていることに求め,合法化によってそれを解消することができると考えます。

性風俗の現状

 まず,売春の合法化について語る前に,日本の性風俗の現状について見ておきたいと思います。現在の日本の法律では売春は違法とされていますが,実際には,パチンコの三店方式などと同じく建前を取り繕うことで摘発を回避し脱法的にそのような行為が行われています。例えば,日本最後の遊郭と言われる大阪市にある飛田新地は,風俗店は表向きでは「料亭」であり,客と仲居との自由恋愛という建前で性行為を行うことで売春防止法を逃れています。他にも所謂ソープランドは,建前上は「銭湯」であり,女性に背中を流してもらえる特殊な形態の浴場ということになっています。その上で,やはり客と従業員との自由恋愛という体で性行為が行われています。このように,性風俗店は少々強引で滑稽にも思えるような建前を駆使して,法律を回避しているのです。

日本の性風俗の抱える問題点

 次に,問題点について見ていきましょう。まず,先程述べたように,現在の性風俗店は建前を使って脱法的に存続しています。この脱法状態こそがあらゆる問題の元凶といえるでしょう。それから,風俗店は反社会的勢力が経営に関わっている場合があり,彼らの資金源となっていることがあります。年々,そのような風俗店は暴対法の効果もあり減少しているようですが,それでも反社の影響を完全に排除できているとは言えずこの点も問題です。さらに,刑事上の問題もあります。繰り返し述べているように,風俗店は現状,脱法的に存続している業界です。そのため,もしセックスワーカーが店側から意思に反する強要を受けたり,客との間に何かしらのトラブルが発生したりした場合であっても,警察に相談しづらく,泣き寝入りする可能性が高いのです。性病の蔓延という問題も無視できません。売春そのものが禁止されている以上,法律レベルでの労働者の保護のしようがなく,性病検査などの予防措置は店の裁量に委ねられているのが現状です。そのため,セックスワーカーは高い確率で性病の感染リスクに晒されることになるのです。

合法化によるメリット

 それでは,売春の合法化によってどのようなメリットがあるのでしょうか。まず,売春が正当な労働であり,セックスワーカーもまたきちんとした労働者であると位置づけられることで,労働環境を改善し,セックスワーカーの人権を守ることができるようになります。店の経営に警察などの公的機関の目が行き届くようになり,なにかトラブルがあれば適切に対処できるようになります。セックスワーカーもれっきとした労働者として認められるので,社会的にアンダーグラウンドな地位にあるという後ろめたさから何かあっても声が挙げにくいというような現状を変えられるでしょう。労働組合を作ることなんかもできるようになります。さらに,売春そのものは合法とした上で,衛生基準などをしっかり整備することにより,性病によるリスクを大きく減らすことができるようになります。万が一性病になってしまった場合は,労災とみなされ補償を受けられるようになります。他にも,税収が増える,反社会的勢力の駆逐といったメリットもあります。いずれも,公的機関が売春業を公認した上で適切に監視・監督することによってもたらされるものです。

最後に

 このように,売春の合法化には多くのメリットがあります。世界的に見ても,ドイツやオランダなど,売春を合法化している国は増えてきています。なかなか語りにくいテーマではありますがタブー視せず,日本においても議論はなされるべきではないでしょうか。
 かつての日本では,売春は人身売買と強く結びついてきた歴史があります。現代においても,騙されたり強要されたりして売春させられるような事例はあるでしょう。そのような人権侵害は絶対にあってはならないことです。私が主張しているのは,あくまでセックスワーカーの人権を守るための様々なシステムを十分に整えた上で,ひとつの主体的な職業選択としての売春を認めるべきだということです。この点については,強調しておきたいと思います。

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のろし
現在大学2年生。2001年沖縄県生まれ。2019年,大学進学にあたり,暑くて海のきれいな沖縄から,寒くて高い山々のきれいな長野県で一人暮らし。昔から歴史に興味があり,現在大学では歴史学を専攻中。一方で,政治にも小さい頃からニュースを観るなど興味があり,大学1年生の頃にとある政治家にお会いしたことがきっかけで政治への思いがいっそう強まる。2020年,新しい形での発信による可能性を感じ,policyへと参加。政治や歴史について,自分なりの視点で記事の中で扱っていければと思います。

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