コラム

戦後75年目を迎えたドイツ (By ナミ)

「戦後75年特集」(タイトル)戦後75年目を迎えたドイツ

一足先に戦後75年目を迎えたヨーロッパ

第二次世界大戦は1945年に終わりましたが、アジアとヨーロッパで終戦日が違うのは知っていましたか?ヨーロッパではドイツが無条件降伏した日、5月8日が終戦日(VE Day)とされています。もちろん、コロナウイルスの影響で今年の追悼式の規模は縮小されましたが、式典は行われました。ヨーロッパでは5月8日は戦勝記念日とされている一方で、ドイツでもナチスドイツから解放された日として祝われています。

終戦後のドイツ

ドイツと日本で第二次世界大戦後の状況が共通しているところはいくつかあります。両国は激しい空爆に見舞われ、食糧供給が破壊され、人々が飢餓と栄養失調に苦しむ原因となりました。戦後のドイツについて近所の92歳のドイツ人をインタビューしたところ、工場があった大都市は空爆の被害が激しく、そのエリアでは食べ物はあんまり手に入らなかったと証言してくれました。また、下水システムの破損により赤痢、腸チフス、ジフテリアなどの病気の流行も見られました。当時の通貨だったライヒスマルクのハイパーインフレの影響で日本にあった闇市場はドイツでも繁盛し、軍から盗まれた食物、薬、タバコとアルコールが売られていました。とにかく、戦後のドイツは日本と同じぐらい悲惨な状況にありました。

戦後75年を迎えたドイツ

戦後、ドイツ愛国心は大きな傷を負いました。戦争が終わって初めてドイツ人は強制収容所の恐ろしいことを知り、激しいショックを受けたからです。多くのドイツ人はナチスの様々な行動を見て、以前に持っていたドイツ人としてのプライドと愛国心を失いました。ですが、自国の過去と75年間も正直に向き合った結果、今やヨーロッパを代表する国までになっています。

では、この悲惨な過去とどのように向き合う事ができたのか?戦後の教育システムによって達成されたとドイツでの生活経験から私や多くの人がそう認識しています。ドイツではホロコーストについてを学ぶことは必須で、また多くのドイツ生徒は強制収容所などを訪れます。厳しい真実を知る事で、自国の恐ろしい過去を理解することと同時に、人種差別主義者やネオナチの言動がもたらす影響を思い出させる役割を果たしています。最近ヨーロッパでは反ユダヤ主義、ドイツでもネオナチの高まりが見せているからこそ、歴史の教育は重要だと多くの人が考えています。

最後に

私は昔ドイツで、戦後のドイツと日本の状況を比較したエッセイを書いた事があります。このトピックに関する本を読み、祖父と92歳の隣人にインタビューしたところ、両国が自分が思っていた以上に多くの共通点を共有していることが明らかになりました。しかし、戦争は依然として敏感なテーマで、朝鮮半島で生まれた私の祖母は戦時中の彼女の経験について涙ぐむだけで一切話してくれませんでした。

今年は終戦から75年が経ちますが、日本人は第二次世界大戦という過去と正直に向き合えていますか?過去は変えられませんが、未来は自分達次第で変えることができると強く信じています。だからこそ、戦争の出来事を振り返り、過去と向き合うだけでなく、未来にも同じ過ちを犯さないように行動するのが重要だと私は思います。

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ナミ
ナミ
日本生まれだが人生の大半をアメリカ、ドイツ、イギリスで過ごす。そのせいか自分のアイデンティティがまだよく分からない女子大生。現在はイギリスの大学で政治経済を学び、ツイッター(@Youth18Politics)で呟く。趣味はサッカーとドイツのラジオを聞く事。

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