コラム

米中戦争の火種に?超人気バトロワ削除の裏側とは(By mine)

米中戦争の火種に?超人気バトロワ削除の裏側とは

世界中のゲーマーを虜にし、今や「ゲーム」を代表すると言っても過言ではないほどに成長したバトルロワイアルゲーム「Fortnite」がApplestoreから削除されるという大事件。

今回はその裏側を解説し、この闘争の行き着く先を予想する。

FortniteがApplestore等から削除

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アップルは現地時間8/13、アメリカノースカロライナ州を本拠地とするEpicGamesが提供する超人気ゲーム「Fortnite」をApple Storeから削除した。

Appleがこのバトルロワイアルゲームを削除してから数時間後、Googleもそれに追随するようにこれをGoogleストアから削除。

Fortniteは世界で最も影響力のある2つのプラットフォームから姿を消すこととなった。

事の発端はEpicが発表した「永久プライスダウン」

さて、全世界で3億5000万人が遊ぶ超人気ゲームが削除されるというこの異常事態。その発端はEpicGamesが出したあるこの割引き告知だ。

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これは要するにユーザーがゲーム内課金などを行う際に「EpicGames側がプラットフォームを通さず、ユーザーから直接利益を得ることができる新しい支払い方法を導入した」、という告知なのだ。

それを使うと、ゲーム提供者であるEpicはプラットフォーム側(appleやgoogle)に「プラットフォーム税」(売り上げの30%)を支払う必要がなくなる。

その恩恵を、プライスダウンという形でユーザーは受けられるわけだから、この場における敗者はただ一人となるわけだ。

Appleは即座にこれを処断

そうなると面白くないのはプラットフォーム側だ。

この新しい支払い方法により稼ぎが減るのはもちろんだが、もしこの前例を認めてしまえばプラットフォームビジネスは大打撃を被ることだろう。

Appleは速やかに「規約違反」として「Fortnite」をストアから削除。

だが、話はそれだけで終わらない。

EpicGamesは削除に反応してAppleを提訴。その争点はまさに「プラットフォーム税」になる見込みだ。そして、appleが過去にIBMの独占を批判する意図で出したCM「1984」をFortnite風にリメイクした作品を発表するなどし、全面戦争の姿勢を示している。

↑しかし、面白いのはそのスピードだ。まるでアップル側の対応を予測していたかのような手際でEpicは動画を出している。もしかしたら、この訴訟こそが彼らの狙いだったのかもしれない。

大戦争の火種となるか

これだけなら、Fortniteを愛するスマホユーザーがかわいそうなことだ。で、済みそうな話だが、話はそう単純ではない。

少し話を変えるが、現在Appleやgoogleがあるアメリカは中国と揉めている。

その原因は、中国が提供する「アプリ」にある。

アジア最大の規模を誇る中国企業「テンセント」。

彼らが提供する「TikTok」や「Wechat」がアプリを利用する米国ユーザーの情報(約1億人の個人情報)を中国政府に流しているのではないか?という懸念が広がったのだ。

実際、その対応策として、先日トランプ大統領はそれらアプリを実質的に排除する大統領令に署名している。その上で、アプリを米国企業に売り渡すよう大統領令を盾に米政府は半ば強要しており、中国側はこれに反発、トランプ政権を苛烈に批判しているのだ。

現在、アメリカと中国は一触即発の関係というわけだ。

そこで、このFortnite問題が出てくる。

実はこのFortniteを提供するEpicは、アメリカに本拠地を置いているが、その株の40%以上を「テンセント」が所有している。つまり、Epic Gamesの実質的な主導権は「中国が握っている」と言っても過言ではないのだ。

後世の人が呆れるような理由で。

そう、今回のEpicGames vs Appleの戦いは、いわば中国 vs アメリカの代理戦争。

あるいは最悪のケースの「前哨戦」という格好になるのだ。この対決の結果次第では、最悪米中戦争も起こりうる。全くバカバカしいが、ありえない話ではないはずだ。

「戦争の90%は後世の人が呆れるような理由で。残り10%は当時の人さえ呆れるような理由で起こった。」とはよく言ったものだ。

2020年・当たり前への闘争の行方は

しかし、今回の動きを見て、これは当然Epic側の過失とはとても思えない。彼らは意図して、この匙を投げたとしか思えないのだ。

そして、その目的はITの世界の「当たり前」として浸透している「プラットフォーム税」への反逆だろう。我々Z世代の人間にとっては、もはや認識すらしていなかった常識に一石を投じるというのは、もちろん「プラットフォームを通じてユーザーを獲得しているのだから、金を払わないというのはどうなのか」と謗られることはあると思うが、とても面白い動きだ。

何はともあれ、戦後75年。次の大戦争の火種は「Fortnite」になるかもしれない。

しかし、もしそうなるというのなら、その戦場にはぜひ「荒野行動」を選んでいただきたい。バカバカしい小競り合いは、それにふさわしい場で行われるべきだろう。

何はともあれ、今後の動きから目が離せない。

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