コラム

【消費増税】「北欧の税率」を持ち出す論者の間違い(By タカジュン)

【消費増税】「北欧の税率」を持ち出す論者の間違い

2020年8月現在、日本の消費税は10%です。(ただし、食料品等は軽減税率を適応し8%となっています)
目まぐるしく変わる世界情勢や国内の少子高齢化など、様々な要因で「福祉をはじめ、現在の体制を維持していく」ためには、近い将来さらなる消費税の引き上げは避けられないとされています。
追い討ちをかけるように「新型コロナウイルス」の対策費用も膨大です。

というわけで今回は、消費増税について書いていければと思います。

北欧との違い

明確に言うと、私は2019年10月の消費税増税に関しては反対でした。

増税賛成派論者の中には「北欧の税率」を持ち出す人がいます。

これに対し、反論していきたいと思います。

事実として、「北欧の税率」は高いので経済モデルとして持ち出すのは分かります。
消費税の分国民に対する福祉・教育政策が整っているので、目指すべき所であるのに間違いはありません。

しかし、現状北欧の経済事情と日本の経済事情は全く異なっているのです。

まず、北欧は法人税が低いです。
北欧の代表格であるスウェーデンを例に挙げると、日本の法人税率は29.74%(2018年)なのに対し、22%です。
7%強の差ですが、これが大きな違いをもたらしています。
法人税率が低い事によって企業がスウェーデンに入り込み、結果的にスウェーデン経済を活発化させています。
これは「経済成長率3%」とという先進国にしては高いパーセンテージと国際競争力をもたらしています。

これにより収益を上げた企業から家計に賃金として配分され、スウェーデン は世界的にみても高い平均年収を保っているのです。
平均年収ランキングでは、日本は429万円で世界18位ですが、スウェーデンは624万円で世界11位です。
この高い年収から高い消費税を天引きし、高度な福祉と低い法人税率を維持しているのです。

税率の低さを呼び水にして経済を循環させ、日本が目指しているシャンパンタワー(まず企業を潤わせて家計に賃金として配分させる考え方)が上手くできていると言えるでしょう。

しかし、消費税を上げる事が北欧化をもたらすかは甚だ疑問です。

軽減税率も問題あり

北欧化をもたらさないという点以外にも増税の問題点はあります。

次に代表的な問題点は、軽減税率です。

軽減税率とは、比較的所得の低い方への支援の意味も含め、食糧生産品などの生活に必要な税率を増税後も8%のままにすると言う政策です。
しかし、軽減税率はイートイン(外食)は対象外であり、コンビニで商品を買う場合イートインの税率は10%で持ち帰りが8%という複雑さ、他の大多数の書籍やネットニュースを差し置おて新聞だけなぜか8%という問題点を持っています。

これについて新聞利権なのではないかと批判されていますし、「持ち帰り」と言ってイートインを利用する客がいること(イートイン脱税)もニュースで取り上げられていました。

何が8%になるのか10%になるのかで行政の裁量が必要とされ、その采配に利権が付いてくるのではないかという懸念があるからです。

また、8%と10%を使い分ける事業者の負担は大きく、事業者側のコストが考えられていないシステムになっています。

事実、軽減税率をかなり前から導入し軽減税率利権が問題となっている欧米諸国では、軽減税率の廃止を訴える声が多いです。

経済的な問題

増税自体を否定している訳ではありません。
予算配分と規模を考慮し、増税をする事は否定しません。

軽減税率もそうですが、明らかにタイミングが悪かったのです。

現状の経済では、アベノミクスによって企業の収益は増え、やっと少しづつ賃金が上昇しつつあります。
先ほどシャンパンタワーを例に出しましたが、シャンパンがやっと少しだけ下に届こうとしていました。

この段階で景気の後退をもたらしてしまってはまた不景気に逆戻りしてしまいます。

さらには「新型コロナウイルス」の影響による様々な業界がダメージを受けています。

ただでさえ消費が見込めない中での去年の消費増税、企業も国内での拡大をしなくなるでしょうし、拡大をしないのであれば新たな雇用も見込めません。
(当時コロナは想定していなかったため、結果論となってしまった側面はあるのですが)

消費税によって停滞したいた景気が、コロナ禍でさらに深刻化しているのは言うまでもありません。

今後は?安倍政権はどう動くか

ここまでで、消費増税のデメリットについて語ってきましたが、違う観点として言えるのは、安倍政権が非常に政治力のある政権だと言う事です。

歴史的に、増税をした政権というのは必ず倒れています。

安倍政権は2014年の5%から8%の増税を耐え抜いた政権。増税をするのであれば、政治力がある安倍政権の内に行いたいというのも分かります。

そんな政治力を持った安倍政権もコロナによって支持率はかつてない下降を見せています。

増税の半年後のコロナウイルスによる世界経済の大打撃、景気の回復に向け安倍政権がどのように動くのでしょうか。

「命を守る」のはもちろん、国の経済も守らなければ失業者や自殺者が増え、日本がさらに暗いムードになってしまいます。
今後どのような舵取りをするのか、注目です。

消費増税
【5分でわかる消費税】意外と知らない変更点と増税派・減税派それぞれの主張2019年秋に消費税が10%に引き上げられました。また、食料品に関しては引き続き消費税8%が適用される「軽減税率」が導入されています。そんな「消費税」のシステムや、今話題の「キャッシュレス決済」のメリットも紹介しています。...

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
ABOUT ME
タカジュン
タカジュン
本名高野純市。政治の情報を毎日発信する学生ツイッタラー。青山学院大学在学。WEBメディアでの民間経験を経て、政治家の事務所インターン生に。その後、WebメディアPolicyを立ち上げ。政党学生部部長。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。